フロンティアの意味は行き詰りやすい現代こそ知っておきたい!
このあいだ本を読んでいたら
フロンティアという言葉が出てきました。
お店や企業の名前などでも使われるので
なんとなく知ってはいたのですが
あらためて意味を考えると、なかなかよい言葉ですね。
これからの日本では
わりと必要になってくるのではないかと思います。
意味について
英和辞典ではフロンティア(frontier)とは
国境、辺境、またアメリカの開拓時代の
最前線という意味でのっています。
また、開拓時代での最前線は
これから切り拓いていく場所が目の前にある
ということになりますので、
ここからでしょうけれども、
新天地という意味で使われることもあります。
ただ、いまの日本で未開拓な土地なんて、
ほぼないといっていいでしょうし、
島国なので、意気揚々と
「国境の向こうを目指すぞ!」
といっても海しかないです。
したがって、このフロンティアも、
実際の土地とか場所で使われることよりも
「なにかの分野でまだ手つかずのもの」
「これから切り開いていける分野」
など、マーケティングや技術などでの
新天地の意味で使われることが多いですね。
新天地、新しいものとして
開拓時代のアメリカというと
17~19世紀、西部劇のような
かなり昔のイメージです。
もちろんそのころは
切り拓くべき場所はたくさんありましたし
その後の時代でも、技術や産業における
新しい分野、新天地はどんどん切り拓かれていきました。
いっぽうで現代ではフロンティア、
つまり新天地と呼べるものなどもうない、
と考えてしまうこともあります。
なんか世の中行き詰っている感じがしますしね。
しかし、たとえばIT関係などは、
これからまだまだ発展して
新しい仕事もできるでしょうし、
飲食関係でもスターバックスや
タリーズのようなカフェなど、
昔はなかった業態がでてきたりするので
フロンティアと言えるものはまだまだある、
あるいはこれから出来てくるのではないかと思います。
それがなにか?
というのは一生懸命考えていかなければ
ならないのでしょうけれども、
携帯電話が進化しつくした、
と思っていたらスマートフォンが
新しく出てきたりなど、
それまで想像していなかったような
新しいものは出てきますからね。
また、個人の話としても
仕事がさっぱり上手くいかないし
人間関係もいまいちでどうしようもない、
もう転職するしかない!
となったとき、
新しい環境は、自分だけの
フロンティアといえるかもしれません。
ろくでもない状況で
やれるだけのことはやったが
いよいよどうしようもなくなった時、
あるいは長い間やろうと思っていたことを
いざ実行に移そうとするとき
その新しいことをやる場所は
光り輝く新天地のように見えることがあります。
また、この言葉は開拓する、
新しいものを切り開くという、
よい意味でとらえられるため、
最初に言った通り、お店とか
会社の名前で見かけるのもよく分かります。
パソコンメーカーでフロンティアというものもありますね。
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気をつけることは?
お店や会社の名前で使われるくらいですから
基本的にはイメージの良い言葉に
違いないでしょうけれども
注意する点があるとすれば、つぎのものです。
ひとつめは
争いごとを連想する人がいるかもしれない
ということです。
これは、語源となったアメリカ開拓の歴史も
それまで住んでいた人と
土地の権利をめぐって争いもあったわけですし、
新しい市場を開拓するというのは
場合によっては、すでにそこにいる人と
競争になることがあるからです。
国境という意味もありますが、
英語で国境はボーダー(border)というのが一般的で、
フロンティア(frontier)だと
使い方にもよりますが、
最前線、つまり国境をめぐって
争いが起きている意味合いになることもあるようです。
もうひとつは
英語でのフロンティア(frontier)は
単純に国境、辺境という意味にもなるので
日本でのフロンティア、
つまり新天地のような意味で使われるとはかぎらないことです。
まあこれは外国の人と話すことでもないかぎり
問題ないかとは思いますし、
英語でも新天地のような使い方もされますが、
日本語としての「フロンティア」と
英語の「frontier」は
完全に同じ意味合いではないようです。
とはいえ、実際に使うにあたって
そこまで神経質に気にするほどではないでしょう。
「わたしたちはこれから業界のフロンティアをめざす!」
と言ったら
「アメリカ開拓の歴史は争いの歴史でもあって…」
なんて言われることはまずないでしょうからね。
いちおうは知っておいたほうがいい、
というくらいですかね。
行き詰まりやすい日本だからこそ
いまの日本はなかなか景気もよくなりませんし、
将来に希望がもちにくいのは
多くの人が感じていることだと思います。
それだけに、状況を打ち破るため
フロンティア、つまり新天地をめざすことも
大事になってくるんじゃないかと思います。
あたらしいジャンル、技術の最先端
といった意味で使われることが多いようですが、
なにもそういった大きな話にかぎらなくても
新しい学校、就職先、新しく立ち上げる商売など
それまでやったことのないことは
すべてフロンティアといえそうです。
じっさいには開拓に困難はつきものですし、
新しいことはやるのはなかなか大変でもあります。
それだけに、フロンティア精神(またはスピリット)など、
力強い言葉で勢いをつけるのもいいですね。
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