博士号は「はくしごう」、博士は「はかせ」? 呼び名による違い
博士といえば、昔のアニメなどによく出てきた
「白衣を着たおじいさん」というイメージがあります。
鉄腕アトムのお茶の水博士なんかがそうですね。
また、物知りな人や、
特定の分野についてやたらと詳しい人のことを指して
「○○博士」などと言ったりもします。
この時、「博士」の読み方は「はかせ」ですよね。
しかし「博士論文」「博士号」、 これらの場合は「博士」は「はくし」と読みます。
なんとなく使い分けられている呼び名ですが、
「はかせ」と「はくし」による違いはあるのでしょうか。
「はくし」が正式な呼び名
大学院における修士課程や博士課程を修了した人のことを
「修士」「博士」と呼びますよね。
正確には博士課程を修了していなくても
博士号を取得した場合も「博士」となりますが、
いずれにしても資格として「博士」と言った場合、 その読み方は「はくし」です。
これが正式な読み方ということになります。
では「はかせ」はどのようにして出来た言葉なのでしょうか。
「はかせ」の歴史はかなり古い?
「はかせ」は「はくし」の俗名、 つまり一般的な呼び名ということになります。
「はかせ」という呼び名がいつ頃から生まれたのかというと、
律令時代、つまり千年以上前にさかのぼります。
その官名に「博士(はかせ)」というものがありました。
現在では正式名称ではないものの、
「はくし」より古くからある呼び名なのですね。
それがどのようにして
現在のような使われ方になったのかは分かりませんが、
少なくともいつの間にか出来たような言葉ではないのです。
頭のいい人の代名詞としての「はかせ」は 以前ほどには使われていないようですが、
言葉としては今後とも残っていくのでしょう。
一般的な認識が正解
資格など、正式な呼び名としての「博士」は「はくし」、
単に何かに詳しい人、あるいは特定の分野を研究などをしている人、
こういった人を指すときに使う「博士」が「はかせ」、
多くの人はこういった使い分けをしているかと思いますが、
これが正解だったわけですね。ひと安心です。
ややこしい話としては、
企業などで研究している人は、「はかせ」ですが、
その中でも
博士号を取っていたり博士課程を修了している人は、「はくし」でもある
ということになります。
まあこの辺りはあまり細かくなりすぎるのも
疲れるかもしれませんが、
一応そういうことになるのでしょう。
ちなみに博士号は
特定分野の職につくには必須ともいえる一方、
「足の裏の米粒」(取らないと気持ち悪いが取っても食えない)
ともいわれることもあります。
どのような資格でもそうですが、
資格そのものの難易度よりも
それをどう活用していくかが大事なのでしょうね。
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